しましま本店の舞台「上高地線」のご紹介

 

 ”しましま線”ことアルピコ交通上高地線は、長野県松本市を走る14.4kmの小さな鉄道です。地元では「松電」「波田電」「しましま線」と呼ばれることもあります。そのルーツは1920年(大正9年)に創立された筑摩鐵道。その最初の路線である島々線の開業からまもなく100年を迎えます。

 普段は松本市西部地域にお住まいの方の通勤や、沿線に立地する大学、高校などへの通学の足として。春から秋にかけては上高地をはじめとする山の景勝地へのアクセス手段として年間160万人余りの方に利用されています。

 日々賑わいを見せる松本駅の一番西側、7番線を出発した電車は、北アルプスを望む田園地帯が広がる島立・新村の両地区を横断して、近年ベッドタウンとしての発展著しい波田地区へ。車窓には太古の昔、梓川が大地を削ってつくった河岸段丘が生み出す四季折々の里山の風景が展開します。終点の新島々は上高地、乗鞍高原、白骨温泉、高山に向けたバスが発着。片道わずか30分の路線ですが、旅行気分を十分に味わうことができます。

 そんな上高地線とその沿線ですが、まだまだ多くの方の知るところではなく、沿線に住む人をして「何もない」「特徴がない」といわれがち。しましま本店の開催をきっかけに一度足を運んでいただき、松本のなかでも一味違った空気や文化に触れていただければ幸いです。